月極め駐車場に放置されていた車の撤去(東京都 墨田区)
※テレビの報道番組で放映された案件のエピソードをご紹介します。
この車の所有者は、平成22年10月の時点では墨田区に住んでいました。
そこで自宅近くの駐車場と賃貸契約。
ところが、住民票を調べてみますと、ほぼ同時期にB区へ引っ越ししています。
駐車場料金は月額2万円。引越先のB区は都心にあり、駐車場を借りるとしたら最低でも4~5万円はかかります。
車の処分に困り、その場しのぎで駐車場の賃貸契約をし、その後、駐車場代金を踏み倒して行方をくらましたのではないかと推測されます。
平成23年2月に所有者と電話で連絡が取れ、「駐車場の滞納料金10万円を支払う」とのことでした。
管理者さんは、電話での雰囲気から「非常に全うな人」、言葉もしっかり敬語を使っていたので、大丈夫(?)と思っていました。
しかし、その後また連絡が途切れ、一度たまたま電話に出た時も他人のフリでした。
引っ越し先であるB区のマンションも訪ねてみました。
都内では有名な繁華街の中にあり、チャイムを鳴らし、玄関のドアをノックした時は、どんな人が出てくるのだろうと少しビビッていました。
カメラマンさんも、いつもより(?)少し下がり気味でカメラを回しています。
(映像からもビビっている様子が伝わってしまったかもしれません。。。)
しかし、何度チャイム・ノックをしても中からの反応がありません。
玄関に耳を近付けると、水の流れている音がかすかに聞こえてきます。
しかし、5分経っても出て来てくれる気配がありません。
「居留守かな? その場合は相手が出て来てくれるまで根競べになるのかな?」
などと考えていると、内側からドアノブが開けられて20代半ばくらいの痩せ形の男性が出てきました。
シャワーを浴びていただけのようでした。
その男性はこのマンションに2週間前に引っ越してきたとのこと。
また、その前の住民のことは知らないとのことでした。
その後、新宿の区役所へ行き、所有者さんの住民票を調べたところ、転出先の欄が今年の5月16日の時点で「職権消除」となっていました。
おそらく、この所有者が家賃を滞納し、大家さんが催促しても本人と連絡が取れず、業を煮やして部屋に入ると、もぬけの殻か、人が住んでいるとは感じられない状態だったのでしょう。
そこで大家さんが区所区所の職員を呼び、所有者が住んでいないことを確認させ、区役所の権限で強制的に住民票を抹消したと推測されます。
本人の行方が分からない場合は、親族の住所も調査し、所有者本人に代わって、放置車両の撤去の承諾をお願いすることがあります。
今回のケースでは所有者が墨田区に住んでいた時の職場に、本人の履歴書が保管されていました。
幸い、緊急連絡先としてお母様の住所・電話番号が残されていたため、電話してみました。
所有者さんは2年以上連絡実家に連絡を取っておらず、「生きているのか死んでいるのか分からない」と嘆いていたのが印象的でした。
ひどく心配されているようでしたので、「もし、所有者と連絡が取れた場合にはお母様が心配されていることもお伝えします」とお話しました。
お母様には本人に代わって放置車の撤去・解体の承諾をいただきました。
その後、本人には何度も電話しましたが、全く出てくれません。
留守電にメッセージを残したり、ショートメールを送ったりもしましたが全く反応がありません。
ところがです。
仕事で使用している「line」の友達欄を何気なく見ていたら、所有者の氏名と写真があったのです!
お台場にある自由の女神像をバックに、(サイズは小さいですが)本人の顔も判別できます。
本人を探す際には、google,facebook,mixi 等での検索も行いますが、そこから手がかりがつかめることは稀です。
今はやりの「line」に表示されるとは意外でした。
「line」からもメッセージを送りましたが、本日に至るまで、本人との連絡を取れません。
(テレビでは時間の都合でこの部分は放映されませんでした。)
顔や電話番号まで分かっているのに、本人と連絡が取れないもどかしさを感じた一件でした。
せめてお母様には連絡を取ってあげて欲しいものです。
駐車場の管理者さんは駐車場の滞納料金や車の撤去料金を含めますと約40万円の損害を被っていらっしゃいました。
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